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アダンは海岸近くに自生する、タコノキ科の常緑小高木で、防風・防潮・防砂林として、大切な役目を果たしています。方言では、アダンムギー、アザニなどと言います。
幹の基部から、たくさんの太い気根を、たこの足のように伸ばし、砂や泥の中にしっかりと立っています。葉は長さ1m以上になり、線形で硬く、ふちにとげがあります。雌株と雄株があり、パイナップルによく似たオレンジ色の果実をつけます。支柱根と呼ばれる太い気根からは、繊維がとれます。また、昔は丈夫でしなやかな葉を利用して、帽子やムシロ、ゾウリなど、たくさんの民芸品が作られていました。
八重山地方では、新芽をゆがいて食用とします。
日本では吐喝喇列島以南の海岸近くに自生しています。 |