ヤンバルの森
今、大切なこと
 生物は地球という天体が長い年月をかけて生み出してきたかけがいのないものであり、今日、絶滅(ぜつめつ)の危機(きき)にひんしているいくつかの生物は、まさに長い年月をかけて進化してきた種が失われるという事態(じたい)に直面(ちょくめん)しているわけです。もしも絶滅するということになれば、この地球が長い年月をかけてはぐくんできた、かけがえのないものを失うことになるのです。したがって、生物量ピラミッドで示したようにすそ野の広い、できるだけ多様な自然を守り、残すこと、それが野鳥を保護することにつながり、かつ豊かな生態系の保護につながるのです。
 野鳥にとってすみやすい環境(かんきょう)は、私たち人にとってもすみやすい環境です。人も野鳥もその他の動物も同じ地球家族の一員であり、すみやすい地球環境をそのまま後世(こうせい)に引き継ぐ必要があります。
 人は、すばらしい知恵(ちえ)とすごい力(ちから)を持っています。その知恵と力は、自然を壊すことも、守ることもできるのです。私たちにとって今、一番大切なことは、その知恵と力を使って、地球にすむすべての生き物と“共に生きる術(すべ)”を考え、実行することなのです。
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