代表的な渡り鳥 「サシバ」
沖縄の渡り鳥について
 野鳥はその種類によって一年中見られたり、見られなかったりします。野鳥はどの地域を主な生活の場所にしているかによって、留鳥(りゅうちょう)、夏鳥(なつどり)、旅鳥(たびどり)、冬鳥(ふゆどり)、迷鳥(めいちょう)にグループ分けします。
 留鳥とはスズメやメジロのように同じ地域に一年中生活し、季節的に移動しない鳥です。夏鳥とはアジサシ類やアカショウビンなどのように、春に南の島からやってきて沖縄で繁殖(はんしょく)し、秋にはまた南の島に戻ってしまう鳥です。冬鳥とはガン・カモ類やサギ類のように、北の国から沖縄にやって来て暖かい冬を過ごし、春にはまた北の国に戻って繁殖(はんしょく)を行う鳥です。旅鳥とはシギ・チドリ類やツバメなどのように、春と秋のじきに沖縄を通過する途中に立ち寄る鳥です。迷鳥とはコウノトリやナベツルなどのように、その種類の通常の分布域(ぶんぷいき)や渡りコースを大きくはずれて、沖縄に飛来(ひらい)する鳥のことです。
 沖縄で見られる鳥の約10%ほどが留鳥で、残りの90%はこうした渡り鳥です。昔から渡り鳥についてはいろいろ研究がされていますが、鳥がなぜ危険をおかしてまで数千キロメートルにもおよぶ長い渡りをしなければならないのか、どのような方法で正確に渡りの方向を決定するのかなど、まだまだ謎の部分が多くあります。
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