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 USCAR設立以前
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 USCAR時代#3


【USCAR時代】#3(1957〜72年)

65年には日本政府も沖縄返還問題に着手する姿勢を示し、当時の佐藤栄作首相が来沖。住民らによる復帰運動も68年に発生した2・4ゼネストに代表される治安問題にまで発展した。

一方米国は、武力介入したベトナム戦争が65年ごろから泥沼化し、経済的、心理的に追いつめられていた。ベトナムへの介入失敗が国際世論から批判を浴び、また米国自身も深刻なダメージを受けたことは、それまで米国が信じて疑わなかった「自由主義こそ正義」という自信を揺るがし、また沖縄をアジアの反共産主義勢力拠点として自国の傘下にとどめる正当性も失うことにつながった。
さらに米国はベトナム戦争で莫大な経済的損失を計上した上に、ドルの変動相場制移行で国際的通貨価値も下落しており、沖縄を日本に復帰させて維持費を削減することのメリットは十分だった。

そして米国は、70年安保に基づき、復帰後も米軍基地が自由に利用できることを前提に、沖縄の本土復帰に踏み切ったのである。

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