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 USCAR設立以前
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【USCAR設立以前】(1945〜50年)

1945年、太平洋戦争集結。終戦は8月15日だが、沖縄は既に6月には日本軍が壊滅しており、米軍による統治が始まっていた。
46年6月までは米国海軍政府、46年7月から50年12月までは米国陸軍政府が置かれた。

海軍政府は主に、ニミッツ布告(日本政府の行政権をすべて停止すると宣言)に基づく占領地内での民事活動、すなわち戦災を受けた沖縄住民らの保護管理を行った。
同時に彼らは、それまでの日本軍国主義に代わって、沖縄に米国式デモクラシーを啓蒙することも狙いとしていた。その一環として海軍政府は、45年9月に実施した市長および市議会議員選挙でいち早く婦人参政権を認めたり、沖縄住民による自治を目指している。
だがこうした活動は、米国が期待したほどには効果を得られなかった。そのため米国は、沖縄に民主主義を移植するのは時期尚早であると判断するに至る。

そして次の陸軍政府時代には、GHQによる日本本土の戦後改革が優先されたために、沖縄の復興策は後回しとなり、49年末まで「空白の3年間」と称される無関心期が続いた。また沖縄の日米間における位置付けも不明確なまま放置されたままとなった。

 そしてこうした間に、世界では社会主義政権が次々に樹立。アジアでは48年に朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、49年に中華人民共和国が成立して、米国を筆頭とする自由主義世界との間で、東西対立の様相を高めていった。