近世琉球/琉球王国の再建 3/10

■行政機構の整備

 羽地朝秀(はねじちょうしゅう)の政治改革によって、従来の行政機構も再編されました。
 王府の中枢機関を評定所(ひょうじょうしょ)といい、摂政・三司官・物奉行(ものぶぎょう)と申口方(もうしくちほう)の役人で構成されました。さらに摂政・三司官が政務をとる上御座(ウイヌウザ)と、物奉行・申口方ら15人の役人がひかえる下御座(シムヌウザ)に分かれ、重要な問題はすべてこれらの合議によって決められ、国王に伝えられ決定される仕組みとなっていました。
 物奉行と申口方の長官と次官は、評定所の構成員でもありながら、いっぽうでは直接行政もつかさどりました。財政を管轄する物奉行の下には、鎖之側(サスヌスバ)・双紙庫里(そうしくり)・泊地頭(とまりじとう)・平等所(ヒラジョ)がおかれ、外交や内政を管轄する申口方の下には、所帯方(しょたいほう)・給地方・用意方がおかれて、それぞれの政務を担当しました。



戻る 進む