古琉球/統一王朝の成立 8/12

■尚巴志の登場

 三山時代の三つの勢力を制圧し、琉球全土をはじめて統一したのは、南部から兵をあげた尚巴志(しょうはし)でした。良港の馬天や与那原を拠点に、彼は海外との交易をおこなって財力を蓄えたといわれ、それが野望の原動力でした。
 尚巴志は1406年、父・思紹(ししょう)とともに中山(ちゅうざん)の浦添グスクを攻め落します。そして父を中山王として基盤を固めると、みずからは琉球統一の準備を進めました。
 1422年、尚巴志は北山の今帰仁(ナキジン)グスクを、1429年には南山(なんざん)の島尻大里グスクを滅ぼします。ここに琉球は統一され、約450年間続くことになる琉球王国が誕生しました。こうしてスタートした王統を「第一尚氏王統(だいいちしょうしおうとう)」とよびます。
 尚巴志は、浦添グスクから首里グスクへと拠点を移しましたが、詳しいことは不明です。ただ、1427年に中国渡来人である懐機(かいき)に命じて龍潭(りゅうたん)や安国山を築いたという記録があります。首里城も王国のシンボルとして整備され、首里の町も城下町としてにぎわいはじめました。


現在の佐敷の街並


佐敷ようどれ



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