琉球玩具一覧 [五十音順]
●ウェークグヮー(櫂小) 木製。赤や黄色に塗り、青色で波の模様を描いた。 ●ウッチリクブサー(起き上がり小法師) 張り子。底の重りは土を用いた。顔は白で、胴体や後頭部は黄や赤を塗る。目の描き方は中国風。 ●ウメントゥー 紙製の女雛。男雛はサートゥーメー。大事に取っておいたウカジャイカビ(飾り紙、正月に霊前に供える)や色紙で作ってもらった。 ●ウメントゥーバク(紙雛を入れる箱) 細長い木の箱に、三角に切った色紙を色違いで合わせて正方形を作り、市松模様に貼る。 ●カロービンガ 張り子。音楽の女神で、天女の顔に、胴体は鳥のような翼と脚を持つ。両の脚には楽器のシンバルを思わせる薄い円形の金具がとりつけられ、両者が触れるとチンチンと音が出る。 ●鯉乗り童子 張り子。彩色された大きな鯉の背に童子が乗っている。男子の健やかな成長を祈願したもの。 ●サバニグヮー(クリ舟) 木製。バラエティーに富む船の玩具の一つ。 ●シーサーグヮー(獅子) 張り子。尾をぴんとそらし、子犬のように愛らしい。 ●シシメーサー(獅子舞) 張り子。祭りの人気者の獅子舞を題材にしている。台の上に獅子と鈴のついた綱をもつ人形が向かい合って立っている。 ●タワチーオーラセー(闘鶏) 張り子。2匹の鶏が今にも鶏冠が触れ合わんばかりににらみあっている。闘牛(ウシオーラセー)や闘魚(トーイユオーラセー)のバージョンもあった。 ●チヂンデークグヮー(鼓) 張り子。エイサーのパーランクーに似ている。 ●チンチンンマグヮー(馬小) 張り子。チャンチャンンマグヮーともいう。伝統玩具の中でもひときわ豪華な品。車のついた木箱の台に騎馬人形が乗っていて、手前の紐を引くと進む。その際、箱裏に仕掛けた針金がチンチンとなる。 ●ティンマーグヮー(伝馬船) 木製。物資運搬や人員輸送に使われた船。ひとまわり大きい山原船や馬艦船も作られた。 ●トウシン(唐船) 木製。王府時代に中国への往来に使われた船で、船の玩具の中でもっとも豪華。 ●ハーチブラー(面) 張り子。鬼・猿・犬・狐・天狗面などがある。セルロイドが出回るようになってすたれた。 ●ハーリーブニグヮー(爬竜船) 木製。久米・那覇・泊のハーリー舟をまねたもので、竜頭と竜尾をつけ、それぞれ黄青黒に塗りわけた。 ●ハタガシラ(旗頭) 綱引の戦意高揚になくてはならないノボリ(旗頭)のミニチュア。竹と紙で本物そっくりにつくられた。 ●フトゥキグヮー(人形) 張り子。風俗や芸能などがモデルになった。ジュリグヮーブトゥキ(遊女人形)にはひときわ鮮やかな衣装が描かれている。風俗ではその他按司、子守、花嫁、花婿などがあった。また芸能では、組踊の登場人物、ゼイ踊、笠踊、獅子舞、太鼓打、四つ竹などバラエティーに富んでいる。 ●ボンボロー(でんでん太鼓) 竹と紙製。バンバターともいう。 ●ヤカジ(矢数、矢飾) 中国風の魔よけ。家の中柱や赤ちゃんの枕元に飾られたという。竜、青竜刀、弓、矢、的、槍などの武具が描かれた勇ましいもの。 ●ンマグヮー(馬) 張り子。その他、牛、犬、兎、猿、虎、獅子、鳩(ホートゥグヮー)、鶏、闘鶏(チャーングヮー)、猫などが作られた。 |