ゲーム機もテレビもなかったあの頃、毎日を必死に生きる大人たちのかたわらでは、水くみや子守り、農作業を手伝いながら、ヒマを見つけては一心に遊ぶ子供たちの姿があった。
 石や木や草など、身近な自然からさまざまな道具をたくみに作り、思いもかけないアイデアやいろいろな遊びを生みだしながら、たくましく生きる子供たちの姿は、大人たちを元気づけてくれた。
 かつて当たり前だった子供たちの遊びやその道具も、書籍の中や博物館でしか見られなくなってしまった現在、なつかしい遊びや思い出を、かつてのウーマクー(わんぱく坊主)たちに振り返ってもらった。
 

昔わらばあの嘆き 中村喬次

ゴムカンとゲッチョウ 船越義彰

遊びとハブ退治 糸数和雄



パッチー(メンコ)で遊ぶ男の子たち。那覇市壺川にて。(撮影:山田實)
 
女の子がよく遊んだケンケンパー(撮影:山田實)


那覇ではタマグヮークァエーと呼ばれていたビー玉。男の子のまなざしは、“食い合う(クァエー)”気迫に満ちている。(撮影:山田實)
 
イシナーグー。小石を使って行うお手玉。(撮影:山田實)