民具
 
農業漁業生活
【農業】
 わずかな地域以外、農業に適している土壌がないとはいえ、米、サツマイモ、雑穀(アワ、モロコシ、ムギ、ダイズ)などを、沖縄の人々はおもに生産してきた。
 古代は焼畑によりサトイモ、アワなどの作物がつくられ、8世紀ごろからは、ムギやマメなども主要作物になったと考えられる。沖縄本島の焼畑は、1年目にイモを栽培し、2年目にはアワをつくるという輪作(りんさく)であったようだ。農具は、木製の掘串(ふぐし)、ウジンビラ、手ビラ、アサンザニ、石斧(せきふ)などの掘棒が使用されていた。
 稲作は、グスク時代(12世紀頃〜15世紀)に始まったと思われる。
 1605年に、野国総官が中国から持ち帰ったサツマイモの苗は、すぐに普及して主要作物となった。また、1623年には、儀間真常の力で中国から伝えられた製糖法により、黒糖が製造されている。
 サツマイモとサトウキビは、ともに沖縄の基幹作物として、人々を長い間支えてきた作物である。しかし、戦後の食糧事情・嗜好の変化などからサツマイモは減少の一途をたどり、生産性の低さからサトウキビも低迷を続けている。


スキ(牛耕用犂)

 

 
イララ(粟刈りガマ)

 

 
ミーゾーキ(円箕)

 


ユナバーキ

 
ガンシナ

 
ティール(背負い籠)