北大東島は、ドーナツのようなサンゴ礁が隆起してできたといわれ、島の断面はフライパンのような形をしています。このフライパンのふちにあたるところは長幕(ながはぐ)とよばれ、まるで岩の壁のような切り立った崖になっています。ここに北大東島の自然の植生がよく残されています。崖の上にはオオイタビやヒレザンショウなどが生え、崖面や崖下にはハマオモトやハマイヌビワなどが生えています。その他、ダイトウセイシボクやダイトウワダン、ダイトウシロダモ、ルソンヤマノイモ、ヒメタニワタリといった、植物の分布を考える上で貴重なものがあります。特にヒメタニワタリは、大東諸島と小笠原諸島だけに自生する貴重な植物です。 |