慶良間諸島にすんでいるケラマジカは、日本でいちばん南にすむ野性のシカとして有名です。生息している島のうち、屋嘉比島と慶留間島にすむものが天然記念物として保護されています。
ケラマジカは、もともと慶良間諸島にすんでいたわけではありません。今から360年ぐらい前に九州(鹿児島県)から持ってきたといわれています。本土のシカに比べると、頭やつのが小さく、体全体もやや小さめです。また、体の色もかなり黒く、メスや子ジカの背中には黒いすじがあります。亜熱帯の小さな島にすんでいるうちに、体のつくりや模様が少しずつ変化しているのでしょう。 |