糸芭蕉の繊維を糸にして織った織物です。麻より軽く、堅く張りがあり、さらりとして通気性に優れています。 苧布とともに古くから織られていたとされ、身分には関係なく普段着として親しまれていたようです。当初、無地とか縞(しま)や格子(こうし)柄が一般的でしたが、明治期に絣柄(かすりがら)が主流になりました。 糸芭蕉の生育に2〜3年かかります。糸芭蕉の皮を剥ぎ、手紡ぎで糸を括り、植物染料で染め、手投げ杼で織ります。最後は灰汁(あく)で煮沸させ仕上げます。
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苧剥ぎ(うーはぎ)
茎を伐採し、上皮・中皮・芯と重なった皮を剥がし、さらに表裏を分離する。繊維は表皮を使い、肉質を取り除き繊維質を残します。
洗濯(せんたく)
灰汁(あく)で数十分煮て水洗い、米酢に2時間浸して干します。