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 この計画のたん当者であった昇は、「まずしい士族を救うためだ」と杣山(そまやま)のはらい下げ計画をおしすすめた。
 ところがじっさいは、まずしい士族を救うというのはウソで、お金持ちの士族や奈良原をはじめとする役人、鹿児島の商人たちだけが開こんをゆるされたのだった。それを知った昇は、かれらが出す開こん願いをはねつけたのだが、そのため、奈良原知事と対立するようになり、たん当者からはずされてしまったのである。


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