このことがあってから、人が変わったように勉強するようになった蔡温は、読み書きがみるみる上達していった。そして、27さいの時、中国にわたった。すると、そこで出会ったある老人から「字が書けて、本が読めてもじまんにはならぬ。本当の学問とは、その知しきを生かして人々のために働くことだ」と教わった。