むかし、りゅうという、とてもこわい動物がいたって。

りゅうは空をとぶことができて、二つの角と四本の足を持っていて、雲をおこして雨をふらすことができるんだ。

そのりゅうが、天と陸でひとあばれしたあと、つかれてねむっていると、いっぴきのムカデがやってきて、りゅうの耳の中に入ったんだって。

それで、りゅうは耳の中がいたくなって、がまんできずにあばれ回っていたら、そこに一羽のニワトリがやってきて、りゅうの耳の中にいるムカデをくちばしでちょこんとくわえると食べてしまったって。