信仰と暮らし人々の暮らし
 


 沖縄の人々の暮らしのなかで最も重要な位置を占めるのは、祖先崇拝である。仏壇に祀った祖先の霊(祖霊)をあがめ拝むことは、日常的に行なわれ、台所に据えた火の神(ヒヌカン)に手を合わせ、家の繁栄や豊年などを祈願する。
 年中行事としては、旧暦の3月に行なわれる祖先供養の清明祭(シーミー)や盆などがある。祖先崇拝は沖縄固有の信仰において核を成してはいるが、古来の信仰もまた、暮らしのなかに息づいている。それは人の誕生から死までの様々な儀式に見ることができる。


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