多良間島字仲筋のトカパナ山から字塩川の白嶺山まで、集落を取り囲むように幅10mから15mの林がおよそ1.8kmにわたってつづいています。これは集落や農地を、台風や潮風から守るためにつくられた林で抱護林と呼ばれています。林内には高さ6mから7m、胸高直径20cmから50cmのフクギの大木を主体に、テリハボク、デイゴ、モクタチバナ、イヌマキなどが植えられています。このような抱護林は、かつては各島々にあり、集落や農地をさまざまな災害から守ってきました。多良間島の抱護林は、沖縄に残された唯一の抱護林といわれています。この抱護林がいつ頃つくられたのかは分かっていません。おそらく蔡温(1682〜1761)の仕事のひとつとしてつくられたと考えられています。 |