沖縄島の北部山地と渡嘉敷島だけに生息する大型のカエルです。体の大きさは13cmにもなり、方言ではワクビチと呼ばれています。前足には5本の指があり、一般的なカエルの4本とは異なっています。その第一指はトゲ状になっており、これで引っかかれるとナイフで切られたようになります。主に山地の渓流でくらしていますが、山すその人家近くに現れることもあります。繁殖期は7月から9月頃で、この頃には谷間から老人のせきばらいのような大きな声が聞こえます。源流ちかくの砂地の浅いところに、直径40cmくらいの皿状のくぼみを掘り、その中に卵を産みます。 |