世界中で沖縄島北部の森林だけにすんでいます。コガネムシの仲間では日本最大で、体の大きさは雌雄とも約60mmもあります。特に雄の前あしは長さ約80mmにもなり、その名の由来となっています。幼虫は大きな木のウロ(空どう)の中につもった腐食物の中でくらし、蛹になるまで2年以上かかります。蛹の期間は2ヵ月程で、羽化したあとも成虫はおよそ6ヵ月間蛹室にいて、その後ウロからとびだしていきます。いちばん近い仲間は、中国南部の江西省の山地にいるキベリテナガコガネとされ、台湾には同じグループの別種タイワンテナガコガネがすんでいます。テナガコガネの仲間は、インドネシア半島から中国四川省にかけてすんでおり、いずれも大型で古い時代の生き残りと考えられています。 |