首里金城町に所在する湧水。金城村の村ガ−(共同井戸)で、金城町の創立当時からあったといわれるほど古く、スディ水をとる井泉として大いに使用された。水量豊富なところから、簡易水道の水源として利用されていた時代もある。 背面の崖面は、あいかた積みという工法でがっちり組まれ、井戸端の広場も石敷きにされていて、正面には井戸の神がまつられている。豊富な水質で、もやし作りが行われていたという。 また、沖縄で初めて紙をつくった大見築登之親雲上(おおみたけチクドゥンペーチン)の屋敷跡が近くにあって、17世紀末頃、糸芭蕉を原料にこの水を使って紙を漉いたといわれている。この紙漉きは、そのあとでさらに開発が進められ、18世紀の初めころ芭蕉紙として確立した。 1863(尚泰16)年、西隣の仲元(ナカヌ)カーの大修理のさいに修理が加えられたことが、隣りの「仲之川(なかのかー)」の碑に記録されている。 06.仲之川(な−かぬカ−)
|