黒金座主は、たずねてきた相手が有名な北谷王子だったので、たいへんおどろいた様子でしたが、北谷王子は気にせずこう言いました。
「そんなにえんりょせずともよい。あなたがごの名人（めいじん）だときいたので、勝負をしにまいったのだ」
黒金座主は北谷王子を護道院の中へまねき入れると、北谷王子の願うとおり、二人でごを打ちはじめました。
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