明治橋TextPhoto1Photo2

 国道58号の那覇市・東町−奥武山町に位置し、国場川の河口にかかる明治橋は、那覇と島尻(しまじり)をむすぶ重要な結節点として現在まで機能してきた。
 渡地(わたんじ)−奥武山(漫湖の中島)−垣花(かきのはな)間に、木橋が架かったのは1883(明治16)年7月。
 1903(明治36)年5月31日には、御物城(おものグスク)の東側でつなぐ南北2橋(北明治橋・約180メートル、南明治橋・約90メートル)が、1人3厘、牛馬1頭5厘、人力車6厘、カゴ・荷車各1銭の料金をとる有料の橋として完成した。
 国場川や饒波(ぬは)川、長堂川が注ぐ漫湖と河口の那覇港付近は、明治末〜大正初期に車道が整備されるまでは水上交通が盛んで、宿道(しゅくみち)やわき道より利用されていた。しかし、明治橋の開通に加えて車道や橋が整備されると、水上交通はしだいに衰退していった。
 1916(大正5)年に改修された明治橋は、沖縄戦の際、日本軍工兵隊により爆破されたが、軍用道路の一部として、米軍が戦後に鉄骨で架橋した。
 1953(昭和28)年10月には、長さ101メートル、幅21.1メートルのコンクリート造りに改修。戦前よりは上流寄りで、南明治橋のあった場所は埋め立てられて道路となった。
 1987(昭和62)年開通した現在の「明治橋」は、長さ128メートル、幅31.5メートルで6車線。南から那覇の市街地に入る際の玄関として、大勢の観光客や県民に日夜利用されている。
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