甲の盛りあがった印籠蓋造りの箱に、四足刳形台をつけた小箱。底や台底は黒漆、外面は朱漆が施される。 文様は箱の側面より蓋表にかけて胡瓜と蝶を、台足の角から側面にかけ胡瓜の蕾と葉を表現する。葉や実に緑色の堆錦、花や蕾に黄色、花弁先には朱漆の暈かしを入れ、花・葉脈には細線を刻み表現。蝶の模様には薄貝を用いて研ぎだしの螺鈿技法により表され、羽根の部分には刻線を入れている。