高台状の脚を付けた八角形の盆。総体黒漆塗りとし、平坦な見込みには八角形を縁取るように螺鈿の蜻蛉文を並べて配し、中心には微塵貝(粉状に細かくした貝)を蒔いている。 琉球漆器の伝統的な技法を踏まえながらも、斬新でシンプルな器形と文様で現代的感覚を盛り込んだ作品である。前田孝允 作 1989年