裾広がりの方形をした蓋付の 箱。表面は総体朱漆で、蓋には中心の摘み部分から放射状に、身の側面には蓋から続くように縦に、螺鈿による線文を施している。 螺鈿が金色にみえる部分は、貝の下に金箔を裏打ちする手法を用いている。 朱漆螺鈿は前田氏の得意とする技法のひとつで、彼の手によって復元された首里城正殿の玉座(国王の椅子)にも、この技法が駆使されている。 前田孝允 作 1974年 ■高さ10.0cm ■縦19.5cm ■横19.5cm