鯛の姿をかたどった総体朱漆塗りの食籠。 胴部が蓋となっている。器面全体に釣竿と魚籠を携え鯛に乗る恵比寿と、鯛の鱗や鰭の文様を精緻な箔絵で表している。那覇市内のさる料亭の注文により製作されたもので、祝宴の席で御馳走を盛って用いられていた。器形、文様ともにまさに「めでたい」尽くしの作品である。 嘉手納憑勇 作 1960−61年頃 ■高さ27.5cm ■縦42.0cm ■横67.0cm