沖縄島南部の南風原(はえばる)町や東風平(こちんだ)町の農耕地をぬうように流れ、糸満市の西崎に開口する長さ8.6kmの河川です。この河川は大部分が土地改良事業に伴う護岸改修工事(ごがんかいしゅうこうじ)で、護岸は人工構築物でしめられています。しかし、河床にはヨシやパラグラスなどが茂りはじめ、水たまりがところどころにできて、野鳥のエサ場やすみかを提供しています。ここでは留鳥(りゅうちょう)のカワセミやバン、ヒクイナなどが生息し、秋から冬にかけて、コガモやセイタカシギ、アオアシシギ、ハクセキレイ、アオサギ、ダイサギ、ゴイサギ、ササゴイ、シギなどが飛来してきてエサをあさります。まれにヒメクイナやミソゴイなどが飛来し、河川沿いの森にオジロワシやノスリなどが見られることもあります。河川周辺の農地ではセッカ、シロガシラ、キジバトなどが周年生息しています。
 観察には糸満市側は与座集落に隣接する河川中流部と西崎近くの河口部干潟がよいでしょう。しかし、雨が多く降ると河川水が増水し、水鳥のエサ場や休息地が一時的に失われてしまうことがあり、野鳥の姿が少なくなります。増水時には注意しましょう。
秋季・冬季・春季
 那覇からは志多伯線で、東風平を経由して、豊原か与座で下車し、5分くらいでいけます。
 沖縄本島南部では、大里村の大里城跡公園や大城ダム、知念村の知念城跡、玉城村にある玉城少年自然の家周辺などにも数多くの野鳥が見られます。
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