那覇市の北東部に所在し、市街地に隣接する広さ84haの総合公園です。中央部は公園整備がすすみ、観葉植物(かんようしょくぶつ)や熱帯果樹(ねったいかじゅ)など移入された植物が植栽されていますが、周辺部は石灰岩地域(せっかいがんちいき)で見られるリュウキュウガキやクスノハガシワなどの自然植生が立ち上がり、うっそうとした森林地域をなしています。
 ここでは身近な留鳥であるスズメやヒヨドリ、キジバト、メジロ、シジュウカラなどの野鳥がみられます。また、沖縄島では最近になって見られるようになった帰化鳥(きかどり)のシロガシラやアミハラなども見られます。さらに本来の生息地から市街地に進出してきて繁殖するようになった、イソヒヨドリやツミなどの「都市鳥」化した鳥も生息しています。
 冬季には河川沿いでゴイサギやイソシギなどが見られ、森林内でシロハラ、アオジ、サシバなどが越冬(えっとう)します。このことから、野鳥の誘致地区(ゆうちちく)として19haが県設の鳥獣保護区(ちょうじゅうほごく)となっています。
 観察には公園内に整備された遊歩道を利用し、森林植生の残る場所を中心に歩きながら行うのがよいでしょう。一段高いところにある末吉宮(すえよしぐう)近くまで上がってみるのもひとつの方法です。ここはまた、チョウ類や甲虫類も多い地域です。
秋季・冬季・春季
 那覇市内線の安岡中まわりのバスで末吉公園前に下車し、公園入り口まで3分で行けます。
 那覇市の金城(きんじょう)町にある金城ダムや南風原(はえばる)町にある池田ダムでも水辺の鳥が見られます。
Copyrights 1999 琉球文化アーカイブ All rights reserved.