「芭蕉布(ばしょうふ)」の里としてよく知られている大宜味村喜如嘉(おおぎみそんきじょか)は、集落の東側にイ草やフトイ、ショウブなとが植え付けられている湿田が広がっています。ここには水辺を利用する野鳥が数多く見られ、県内でも有数の探鳥地です。観察には集落はずれにある湿田内を縦横にはしる農道や浴川の水路沿いをゆっくり歩きながら観察します。また、車であれば降りずに車をブラインドがわりにして、野鳥にかなり近づけることもあります。ここでは留鳥のバンやリュウキュウヨシゴイ、ヒクイナ、セッカなどが見られ、飼い鳥のアミハラやコシジロキンパラなどが野生化しています。北側の水路ではシロハラクイナがエサをさがし、ときどきカワセミが姿をみせます。
 秋季から冬季には渡り鳥が数多く訪れ、タカブシギ、セイタカシギ、クサシギ、ムナグロ、コチドリ、カルガモ、コガモ、ダイサギ、チュウサギなどが毎年みられます。時にはセグロセキレイやアカツクシガモ、ヒメクイナ、レンカクなどが飛来(ひらい)することもあります。
秋季・冬季・春季
望遠鏡
 バスを利用すると名護市の市街地から約40分で行けます。名護で乗り換え辺土名線の第一喜如嘉バス停で下車し、10分くらい歩いて集落をぬけ水田地域までいきます。
 大宜味村の大保川河口や東村慶佐次(げさし)川河口などでは、まとまったマングローブ林が見られ、野鳥が集まる場所になっています。ここではシロハラクイナ、バン、カワセミなどの留鳥がみられます。
 また、国頭村比地川河口やその近くにある半地のイ草栽培地でも水辺にすむ野鳥が観察されます。
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