県内最大の湿原で、広さが38haもあります。ここは県下でも非常に大切な水辺環境の一つで、冬場には大型のガン・カモ類、サギ類でにきわい、その種類数や個体数も多くなります。宮古では唯一の北方系の大型水鳥が見られる場所でもあります。代表的な鳥としてヒドリガモ、マガモ、カルガモ、ハシピロガモ、オナガガモ、シマアジ、オオバン、アオサギ等があります。珍鳥としてサンカノゴイ、ムラサキサギ、時には迷鳥のサカツラガン、マガン、ヒシクイなどの出会いも期待できます。
 なぜ、このように多くの鳥類が生活の場としてこの湿原を利用するのでしょうか。それは豊かな自然と静かな環境があるからです。豊かな自然とは植物、昆虫、小動物、大型動物等あらゆる種類の生物たちが共存している自然ということです。豊かな自然は鳥類にも外敵からの隠れ家やエサを提供してくれます。静かな環境とは人間による勝手な撹乱(かくらん)がないということです。
 1993年6月、水辺環境を保護するためのラムサール条約会議が、極東アジアで初めて北海道の釧路(くしろ)で開かれました。この会議の目的はアジア諸国の条約への加盟促進と登録湿地の拡大を図るというものでした。今、世界的規模でマングローブ湿地や干潟を守ろうという運動が静かに起こっています。この湿原も大事にしたい水辺環境の一つです。
秋季・冬季(10月から3月)
望遠鏡
 1992年に池間大橋が完成し、平良市内から車で30分。バスも利用できます。
 池間島へ行く途中に大浦干潟があります。ここでは10月から3月にかけてシギ・チドリ類が観察できます。また、夏場には湾内にある岩礁地帯でアジサシ類が観察できます。
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