このジャンルは普久原恒勇という音楽家が独自に開いたものである。普久原は琉球音階にこだわらず柔軟な姿勢で沖縄的素材を駆使し、叙情的な沖縄音楽をつくりあげた。普久原は沖縄の戦後の創作民謡の時代を切り開いた普久原朝喜の息子であり、父親の偉業を新たな沖縄音楽へと昇華させた。普久原の沖縄の詩情を綾なす音楽づくりは、広く本土のファンも獲得した。1961年に『月眺み』を発表、1965年の『芭蕉布』や『ゆうなの花』は、今や沖縄を代表する名作である。1981年、『詩曲民族音楽“響”』を初演、1995年には、『史曲・尚円』も発表し、壮大な新しい古典音楽とも言える曲づくりに取り組んでいる。
写真提供:(株)普久原楽器