タイトル画像:「カー」とは何か
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 沖縄では、井泉(せいせん=井戸)のことを「カ−」や「ジャ−」と呼び、川のことを「カ−ラ」といって区別している。当て字として「川」の字が使われることは多いが、井泉を指す場合のほとんどは湧き水のことであり、流れ川のことではない。
集落の井戸(北谷町)  井泉の多くは、地下水が自然に地表に湧出するもので、飲料水や潅漑(かんがい)用水などに利用される。琉球石灰岩の発達する沖縄島南部の大地の大部分、金武・宜野座の海岸部、本部半島北部、宮古島全域などで、随所に見ることができる。

 井泉の中でも、浅い井戸になっているものを単に「カー」、岩盤の奥の水脈から樋(とい)で水を引いてきたものを、「樋川(ヒージャー)」または「樋川井(ヒージャーガー)」とよんでいる。 具志頭村の屋富祖井


 また、カーには次のような種類があるとされる。
・村ガー=共同井戸
・ウブガー(産井)=産水(ウブミジ)を汲む井泉
・エーガー(親井)=村のもとになる井泉
・精進(ブージ)ガー=みそぎの井泉
・祝女(ヌル)ガー=神女とくにノロ専用の井泉
・語りガー=発見説和のある井泉
・暗川(クラガー)=鍾乳洞穴下の井泉


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