解説
でーじぬぐんかん(八重山・竹富島)

 天保13年から明治19年の間に、外国船が9隻入港していることが、文献(『琉球八重山島取調書』)にあります。そして、島の老人に聞くと、日露戦争の頃の話で、明治20年頃から歌われていたとのことです。ですから、明治19年に入港したロシアの戦艦のことをうたったうたでしょう。
 今までサバニのような小さな船しか見たことのなかった島では、上を下への大騒ぎとなりました。大人たちが右往左往している様子を見て子供たちは、さっそくそれをうたにしてしまいました。「大変だ 大変だ軍鑑がやって来た お母さんや お父さんに知らせよう」

 
海

 それ以来、大変な事、たとえば友だちが失敗したり悪いことをしたら、このうたを歌ってはやしました。本
土で言う「大変だ 大変だ お母さんに叱られる お母さんに言っちゃお」と同じです。
 歌う時は、ひじを曲げて、それを両方同時に、わきにぶつけるようにして拍子をとりながら歌います。

戻るボタン