久米島紬は、元来色のバリエーションに富んだ織物で、その代表的なものは「御絵図(みえず)」柄に代表されます。泥染めが入ることにより、渋い色合いの織物のように考えられていますが、もともとさまざまな植物染料を使った色の豊富な織物でした。 15世紀に中国(明の国)から養蚕(ようさん)技術を導入し、布を織ったという伝承があります。17世紀初頭には泥染め技法、桑の栽培、真綿の製造が導入され、薩摩への貢布として技術的に高度に洗練された織物へと発展しました。
真綿(まわた)
蚕の繭(まゆ)から取った真綿から糸をつむぎます。
糸を染める
熱い染液に糸を30分ほどつけ日当たりのよい場所に干します。むらができないよう乾かし、これを一日4、5回、10日間繰り返します。