起源は明らかではありませんが、苧麻(ちょま)の手紡ぎ糸を藍で染め、手織(てお)り、砧打ち(きぬたうち)して仕上げた上質の麻織物です。 経糸(たていと)、緯糸(よこいと)共に先染めして絣糸にし、これを図案にしたがって白十字になるように織ります。織っているうちに絣模様がずれていくので、7〜8センチ織るごとに針で糸を上下させて調整します。これを「絣あわせ」といいますが、とてもデリケートな作業なので熟練者でも1日20〜30センチしか織れません。 宮古上布の始まりは400年以上前、夫の昇進を喜んだ妻稲石(いないし)が王に献上するために織った「綾錆布(あやさびふ)」ではないかといわれています。
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繊維をとる(せんいをとる)
成長した苧麻(ちょま)の繊維以外の部分を削ぎ落とします。
砧打ち(きぬたうち)
布を糊づけた後に折りたたみ、木槌でまんべんなく叩きます。3時間ほど叩いていくと光沢のある美しい布に仕上がります。