●進貢貿易(しんこうぼうえき)
|
御物城(おものぐすく)あと。那覇港内の小島にあり,海外との貿易品などをおさめた。 |
明国へ貢物(みつぎもの)をもっていって貿易をする進貢貿易(しんこうぼうえき)も,琉球は171回を記録しています。これは,2位ベトナムの89回,13位日本の19回をはるかに上回る回数です。
ちなみに大交易時代,中国にわたった琉球人はのべ10万人(清代をいれると20万人),東南アジアにわたった琉球人はのべ3万2300人にも達するといいます。16世紀の琉球の人口がほぼ10万人だったことを考えると,驚くべき数値といえるでしょう。
大航海時代のポルトガルの資料にも,レキオ人(琉球人)の活躍のようすが記録されているように,大がかりな交易によって,琉球人たちは東アジアの各地域や国々の豊かな文化を琉球にもたらし,独自の王国体制を形成していったのです。
日本が南方貿易を始めたのは16世紀後半のことですから,琉球はそれより100年以上も早く,真南蛮(マナバン=東南アジア)で交易を展開していたことになります。
|