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| 綱引きは、豊年を祈る行事として、沖縄では盛んに親しまれてきました。ひとつの村を東西の二本の雌雄の綱に分けて、勝負によってその年の作物の実りを占ったものです。稲作があまり見られなくなった今は、どこでも見ることができるというわけにはいかなくなりましたが、那覇や糸満、与那原では、地域の人だけでなく、他の地域や観光客にも親しまれる、沖縄を代表する行事となっています。 また、この物語でもわかるように、綱引きは害虫駆除の意味も合わせ持っていました。村中の人々が昼も夜も大騒ぎして、綱を引くことでさすがの害虫たちも、「こりゃ、たまらん」と逃げ出していったのでしょう。豊作を祈りながら、また大事な作物に害虫がつかないようにと、老若男女必死で綱を引いている様子が目に浮かぶようです。 そしてこの物語では、イナゴを退治する知恵を授ける経験豊かなオジィが出てきます。 いつの世でも、お年寄りというのは、社会を築き上げてきた大事な先輩なのです。そんな方々を粗末にしているようでは、自分たちが生きている社会が駄目になってしまうということをよく教えてくれます。 みなさんも、身近なオジィ、オバァを大切にし、いろいろお話を聞いてみるのもよいでしょう。そして、年に一回の綱引きも昔の人たちが、どのような思いで綱を引いていたのかを考えて参加するのも、別の楽しみがあるかもしれませんよ。 |