竹でできた籠(かご)をいい、手籠の意味。一般に運搬用の紐(ひも)つきの竹籠をさす。
 胴部をござ目編みで編み上げ、口縁を矢筈(やはず)巻縁で止めたのが一般的である。底はイカダ底と網代底の両方がある。
 帯状の紐を額にあてて背負う方法は、傾斜地の多いところに残る女性の運搬法で、沖縄北部と奄美のおもな地域で見られる。
 与那国島のイーディール、国頭地方のフタディル、ウミディールなど、用途や地域によっていろいろな種類がある。

収蔵および写真提供: 沖縄県立博物館